中目黒の蔦屋書店で『ナカメグロォォ』した話
17時に仕事終了@中目黒。定時終了。
というわけでせっかくなので中目に住んでる友達とご飯でもいこーって誘ってみたところ、
その日は在宅日ではなく出社していたようで帰りは20時くらいになりそう、ってなり
じゃあ待っとくわとなり、微妙な時間ができてしまった。
どうやってつぶそうかなーと歩いていたら、ありました。
わたし的「入ろうとおもったこと幾何度、ただなんだかんだ入るに至っていなかった」やつのぶっちぎり、
中目黒駅高架下の!!!!!
蔦屋書店!!!!!
なっ……なんだよ、高架下に書店……スタバも入ってるよ………ふえぇ………電車乗ろ……
ってなってたとこ。
なんとなく、「スタバ飲みながら本読める場所」的なざっくりした理解だったので
これは時間つぶしスポットまったなしやんけということでいざ入店したら
なんかもう憧れの『トーキョーシティ』全開だったし『ナカメグロォォ』だった。(以後、『ナカメグロォォ』という表現を多用しますが言いたいことのニュアンスは何となく察してください。なんとなくわかると思います。)
蔦屋書店中目黒のスゴイところ ①エリアの構造
本屋さんて、「フロア」でジャンルが分かれること多いと思うんですよ。2階が参考書、3階が漫画、とか。
あと、おんなじフロア内でもなんとなくで分かれますよね。何丁目何番地みたいな感じで。
ここは高架下の平地のなかにおいて、空間が複数分かれた設計になっててなんかもうオシャ。
物理的に店舗が平ベースで分かれていて各々が独立し、それぞれのハコに異なるテーマの本が並んでてなんかもうなにそれオシャ。
ちなみに一番奥の、ポケモンでいうところのダンジョン最深部・ルギアとかいるあの空間にMHL控えててオシャ死にした。オシャのエアロブラスト。
大した事ないことかもなんだけど、その次元からオシャを感じさせる、これぞ『ナカメグロォォ』。
蔦屋書店中目黒のスゴイところ ②本のジャンル
なんていうか、棟ごとに分かれている本の「ジャンル」、そのジャンル自体もハイソ。ほんと『ナカメグロォォ』感。
あるエリアはぜーんぶ建築関係で埋め尽くされてる。中目の人ってみんな自分で家設計してんの?リトル安藤忠雄の集積地?
またあるエリアは財テク、近場には自己啓発・労テクみたいなエリア。経済をまわしたるという気概を感じる、これもまさに『ナカメグロォォ』。
あといわゆる「教・養・本!」的な書店版Eテレ的スペースとか、
美と健康にあふれた書店版山賀琴子さん的スペースとか(ファン)。
ここには選ばれしジャンルの本のみが置かれている。置かれる「権利」を有している。
せせこましたお仕事の実務本とかチャート式とかコロコロコミックとかトリビアの泉へぇの本とか死んでも置いてない。陳列した時点で多分自動で砂になって目黒川に流れる。
で、個人的に一番こころ鷲掴みされたのが、ある棟の入り口近くにある「厳選文庫本」コーナー的な卓上棚。
なんかもう、ほんと、『ナカメグロォォ』って感じ。
文庫本エリアがこことは別にもあるなかで、レジ前の棚にわざわざ厳選されていたのが、
なんだろう。。。こう、なんだろう。この厳選された本の『ナカメグロォォ』感。「待ち合わせの時に彼ピに読んでてほしい文学作品ランキング」トップ100総ナメしてる並び。
や、あれよ?単に、単に日本世界の普及の名作の揃っている棚っていえばそれまでよ?でもよ?例えば名作は名作なんだけど、いわゆる夏イチ!の時とかに出てくる限定カバー版で勢ぞろいしていたりするの。
なんだろうこの、棚自体からむんっむんに醸し出てる『ナカメグロォォ』感!
炭治郎だったら「ぐうぅ…!!!な、なんんだこの匂いは…!!強烈な『ナカメグロォォ』臭で……し、正気を保てない……!!!!」的なことになってる。
ほんとなんだこれ……もはや棚ごと買いたい。。。飾るだけ飾って本自体一切読まないスタンスでもなんかいけちゃいそう。。。「うちさ、いい感じの本棚あるんだけど見に来ない?」って臆面もなくジョシ誘えるわ。。。
蔦屋書店中目黒のスゴイ所③ 鬼滅を推さない
さっき炭治郎登場しましたが、これ書いている今(2020年12月)現在、世の中は鬼滅一色なんですよね。
猫も杓子も鬼滅コラボしててそのうちリアルに鬼湧いて出てきそうな世界。
蔦屋書店にも漫画の棚があり、そしてそこにあったんすよ、きめつが。4巻が。あとは大ヒットしてる無限列車編のノベライズとかが。
ただ、すんんんんんんんんんんんんんごく普通に陳列されてた。びっくりするくらい推してないの。世の中ほど心を燃やしていないの。そんなのどこ吹く風の呼吸なの。無限シカト編なの。棚のはじーーーーの方で静かにしてるの。義勇さんなの、凪なの?????
満を持して
そんな、私の知っているこれまでの、なんか顔2つあるな的な、多分カオナシと遠い親戚だよな的なロゴでおなじみのTSUTAYA感は1ミクロンとてない、オシャ空間・世界観。かっこいいTOKYO、憧れのトーキョーを濃縮還元してぶち込まれた感覚に、浮足立ちムーンウォーク状態だったんだけど、そんなときに目に留まったんすよ。あの雑誌が。そう。『POPEYE』。
やばい。。。。中目黒駅高架下トーキョーイケてるスポットど真ん中オブど真ん中で。。。ポパイ。。。シティボーイのバイブル(という認識)。。。ポパイが。。。まさに目の前に。。。
恐る恐る手に取って。。。。。。。立ち読みしてみる。。。。。。。。。。
立ち読みしてる。。。。。。。。。。
俺。。。。。
ポパイ。。。。。。。
立ち読みしてる。。。。。。。。
中目黒で。。。。。。。。。
俺。。。。。
おれぇぇぇぇぇぇぇ
っはぁああああナカメグロォォォォォォォォォォォ(自主規制)
ほんとに自分のやっていることに高揚して身体から湯気出てほうれん草食べたときのポパイになった。
滞在権獲得作戦
そんな『ナカメグロォォ』かつポパイでPOPYEEEEEEEEってなっているときに例の待ち人からのLINE、
「ごめんもうちょい遅くなる」。
ええええええもう駄目だよぉ、書店ふらっとしてる人にしては滞在が長すぎてるよぉぉポパイ3周目とかいくよぉぉぉ
そんな長時間立ち読みは『ナカメグロォォ』で許されるはずもない。
この街の流儀に何一つ沿わない(イメージ)。多分じき目黒川に沈められる。
と、いうわけで、この場所に居させてもらう手段はただ一つ、「お買い上げ」である。
さて。。。。
今手にしているこのポパイ、そのままお買い上げしてすぐ横でコーヒー買えば店内のいたるところにあるソファなり椅子なりで引け目なく読むことはできる。できるけど。。。まてよ。。。。POPEYE買ったとして。。。
書店担当さん(ぶっ、さっき身体から湯気出してたあいつ、まさかのお買い上げかよ…ミーハー感全開だよ…うける…そのままスタバに流れたらまじ受ける…)
バリスタさん(えっwwwwちょ、このオドオドしながらポパイ主張してメニュー見てる人なんなの…シティボーイ気取り乙すぎるよテンプレ通りかよ「前期課程必修科目シティボーイ入門」受講生かよ…テキスト見せつけてくんなよ…コールドブリューにして浴びとけよ身体から湯g
ってなったらいやだよねぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!
ばれるよね!?!?シティボーイ「になりたい」人なんだなって一瞬でばれるよね!?!?!?!?
ぽぱいは!!!!蔦屋書店で!!!!!ぽぱいと!!!!!!スタバは!!!!!!
…ここは、なんというか、俺からも『ナカメグロォォ』を仕掛けに行かなければ…
というわけで悩みに悩んで以下を選抜しました、
『グレートギャツビー(訳:村上春樹)』
やれやれ。
あと1冊だとちょっと心許ないので副将として
『ジキルとハイド』
いや…完璧だろ。
全部例の「いい感じ棚」から招致。完璧だろ。
さっそうとレジへ。
書店担当さん「Tカードお持ちですか?」
のぼせポパイ「………大丈夫です」
なぜかTカードをあえて出さないという謎のスカシをツタヤ本拠地でかます訳分からん振る舞いを経て本を買い、それからスターバックスラテを買いました。こっちではTカード出しました。
蔦屋書店の人、人、人
さてそんな『ナカメグロォォ』感のジャンクション、上京民ポパイ立ち読み爆死事件の跡地となった蔦屋書店ですが
お店がお店なら集う人も集う人でこれまた『ナカメグロォォ』だった。
1 彼女の呼び方が博識な男性
滞在権を得て私が座った席の正面にカップルが腰かけた。
女性「なんか最近疲れ目なんだよねー」
男性「きみ、スマホ依存だもんね」
き、KIMIIIIIIIII!?!?
すげぇ。。。蔦屋書店にそぐう人って彼女のこと「君」っていうんだ。。。知らなかったよ。。。ポパイにもそんなこと書いてなかったよ。。。
この人『らいおんハート』のサビめちゃナチュラルに歌えるじゃん。。。
俺なんか卵黄以外でこの言葉使ったことないよ。。。それは嘘だけど。。。。
2 なんらかのアドバイザーと顧客のペア
この組み合わせ4組くらいみた。駅前英会話とか駅前ライフプランナーとか、もうまさに知の宝庫。たしかに蔦屋書店待ち合わせでそういう啓発すると効果4倍くらいになりそう。
3 トゲトゲバックの淑女
ハイブランドとかであるじゃないですか、一周回った奇抜なやつ。私のような凡人には理解できないやつ。
ハイブランドだから好き勝手させた結果こんな尖ったものができましたって何なら物理的にトガッてますやかましいわ!的なバッグ持ってる人が来店。モヤッとボール下げてます的な。
不思議なもので、そういうバックを持っている人、蔦屋書店で見るととってもサマになったんですよね。逆にTPOわきまえてます感というか。これがファッションと文化の最先端TOKYOなのか。。。とがってるなぁ。。。
まぁ、すれ違ったときトゲが当たってすごくモヤッとしたんですが。。。
4 高校生
ここにチャート式はねぇんだよおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
5 投資の話するバリスタ
僕が『グレートギャツビー』と『ジキルとハイド』とレシートを少年のように握りしめながら(特にレシートはしっかりみえるように握りしめながら)ラテを注文した後、バーカウンターから出てくるまでの時間で、バリスタさん同士がさらっと投資の話してるの。もうなんかかっこよすぎ!!!コーヒー豆も優良株も違いのわかる人たちなのね…!!!もはやザイテクフラペチーノとかできそうだよね!!!は?
なんか、この空間にいるだけでどんどん自分のなかの「シティボーイポイント」が貯まっていく気がしてならない。。。場の力、人の力!!!シティボーイマイレージクラブとかあったら多分台湾あたりまでは飛べてる。
そんなことを夢想していた結果、滞在権獲得のために買った本を6ページほど読んだ頃合いで友達が中目黒着してそのまま安居酒屋に流れて下世話に飲みました。
さっきまで『ナカメグロォォ』ってすまし顔してた私だったのに安居酒屋でビールキメてるの、もうなんかほんとジキルとハイドでした。